ヴォイトレ通信

Vol.27

☆「ア」、「エ」、「イ」、「オ」、「ウ」の順に発声を!!

 私は母音の発声練習のときに、みなさんから「ア」、「エ」、「イ」、「オ」、「ウ」の順で声を出してもらっています。これって、ちゃんと理由があってこの順番で発声してもらっているんです。以前にふれましたが、「エ」と「イ」は前舌の形で母音が発声される音で前舌母音、一方「オ」と「ウ」は後舌で咽頭腔を若干狭くして発声される後舌母音なので、「ア」、「イ」、「ウ」、「エ」、「オ」と発声すると前舌音と後舌音とが交互にきてしまいやりにくくなってしまいます。このことを考慮に入れ、前舌音と後舌音が流れるように配列を変えると「ア」、「エ」、「イ」、「オ」、「ウ」の順になるのです。ちなみに「ア」は前舌音と後舌音の中間の中舌音といいます。

 また、「ア」、「エ」、「イ」、「オ」、「ウ」の順は、口の開きがだんだん狭まってくる順でもありますので、一連の口の動きで母音発声が可能になるのです。「ア」、「イ」、「ウ」、「エ」、「オ」の順で発声すると、口を開けたり閉じたり何度もしなくてはならないので、滑らかに発声しづらくなってしまいます。

 だいたいみなさん「ア」以外の発音が苦手みたいなので、各母音を練習するときは、「ア」→「イ」、「ア」→「エ」、「ア」→「オ」、「ア」→「ウ」と中舌音から他の母音に流れるように発声練習すれば、口の動き、舌の動き、音の流れがスムーズになります。

 何気ない「ア」、「エ」、「イ」、「オ」、「ウ」の順番も、このような意図があって配列されているのです。
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